こんにちは。キノコ社長です。東京で貿易とWebメディアの会社を経営しています。
2016年に亡くなった0歳児は何人いると思いますか?
ちなみに日本は1,928人です。
世界の人口は約75億人ですから、日本人を1億人として75倍と仮定すると144,600人。そのくらいだと思いますか?
正解は420万人です。
420万人もの赤ちゃんが1歳になる前に亡くなってしまうんです。とても残酷な話ですよね。もし日本と同じ生活水準であれば14万人ほどであるはずなのに。
でも冷静になって視点を転じてみましょう。
2015年の0歳児死亡数は440万人、2014年は450万人です。2年で30万人も減っているんです。
1950年はどうでしょうか?
正解は1,440万人です。
このデータから言えることはなんでしょうか?
それは「世界には未だに格差が存在する」けれども、「(少なくとも赤ちゃんの生存率においては)確実に良くなっている」ということです。
このように、データを基に世界を正しく見る目を持ちたい方は、ぜひFACTFULNESS(ファクトフルネス)を読んでみましょう。
世界の格差を4段階に分ける
FACTFULNESS(ファクトフルネス)では、世界を所得別に4段階に分け、様々な事例を紹介している。
・レベル1(所得1ドル/日):満足にご飯が食べられず、裸足で生活している。世界に10億人いる。
・レベル2(所得4ドル/日):節約すればサンダルや自転車が買えるが、薬を買うためにはご飯を我慢しなければならない。世界に30億人いる。
・レベル3(所得16ドル/日):水道・電気等のインフラが整うが、家族旅行に毎年行くのは難しい。世界に20億人いる。
・レベル4(所得32ドル/日):月に一度は外食し、蛇口をひねればお湯が出て、車でふらりとドライブに行くこともできる。世界に10億人いる。僕たち日本人もこのレベル。
200年前まで、世界のレベルはどうだったのか?
当たり前だが僕ら日本人はレベル4の生活しか知らない。「まずいから」という理由でニンジンやピーマンをゴミ箱に捨て、「だるいから」という理由で学校をサボる。
そんな時、大人たちはこう言う。「食べたくても食べられない人が何人もいるんだぞ!教育を受けたくても受けられない子供たちの気持ちを考えろ!」と。
先に書いたようにこれは事実である。レベル1の人たちは全員そうだし、レベル2の人たちの一部もそうだろう。急に「かわいそうな人たち」という話になる。
しかし人類が誕生してからほんの200年前までは、世界の85%がレベル1だった。ほぼ全員である。
これが現在、世界の大部分はレベル2~3の間に暮らしている。これは1950年代の西ヨーロッパやアメリカと同じ生活水準である。
このデータから何が言えるのか?
冒頭にも書いたが、「世界には未だに格差が存在する」けれども、「(少なくとも生活水準においては)確実に良くなっている」ということである。
なぜ「世界が良くなっていること」は無視され「未だに格差が存在している」ことばかりが強調されるのか?
Q: 世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょう?
A. 2倍になった
B. 変わっていない
C. 半分になった
ここまで読んでくれた方はもう分かるかもしれないが、正解はCだ。
でも昨日までの自分だったら、AかBを選んでしまったのではないだろうか?
何を隠そう僕もBだと思った。
それもそのはず、この質問の日本人の正解率は10%、アメリカ人は5%である。
なぜ僕らは「世界が良くなっていること」に気付かず「未だに格差が存在している」ことばかりに目がいってしまうのだろうか?
それは人間が「ドラマチックな判断」をしてしまうからだ。
残酷な事件やネガティブな感情は、強烈にそして長く心に残る。
アフリカや中東の「極度の貧困に苦しむ人たち」のドキュメンタリーを見れば、世界が良くなっている事実に想像が及ばなくなる。
未だに飛行機に乗るのが怖いと言う人がいる。その気持ちは分からなくもない。
しかし飛行機で週1回1往復したとして、墜落する確率は3,900年に1回だ。普通に街を歩く方が余裕で危ない。
当然メディアは「今日も成田→ニューヨーク便が無事に到着しました!」と言う報道はせず、0.0009%の確率で運悪く墜落した事件をセンセーショナルに報道する。
これが「ドラマチックな判断」の正体だ。
この「ドラマチックな判断」から逃れ、正しく世界を見るためにはどうすればいいのか?
そう。FACTFULNESS(ファクトフルネス)を読めばイインダヨ。
まとめ
僕に文才があるのは否定しませんが、めっちゃこの本読みたくなりませんか?
冗談はさし置いて、一気に読んじゃうくらいマジで面白く、濁った視界がクリアになるので、正しく世界を見る目を手に入れたい方はぜひ読んでみてチョンマゲ。
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