こんにちは。キノコ社長です。東京で貿易とWebメディアの会社を経営しています。
「カフカはなぜ自殺しなかったのか?」という面白い本を読みました。
フランツ・カフカは20世紀を代表する作家です。朝起きたら虫になっていたという小説「変身」が有名ですね。
有名な小説家は国内外問わずメンヘラが多く、精神病になったり自殺する人が本当に多いです。(例を挙げればキリがないので挙げませんが…)
その中でもカフカは相当なメンヘラです。史上最強と言ってもいいと思います。それなのにカフカは自殺ではなく、40歳の時に病気で亡くなっています。
物心ついた頃から常に自殺を考えていた超生きづらいメンヘラ男、カフカはなぜ自殺をしなかったのか?
この本はカフカの日記や手紙を元に、彼の生涯を振り返っていきます。
カフカのメンヘラぶりがヤバすぎて笑える
僕もそれなりにメンヘラだと自負していますが、カフカには遠く及びません。
・「髭剃りの切れ味が良くないから」と約束をドタキャン
・働き始めて1か月で真剣に自殺を考える
・婚約者から返事が来ないのに手紙を書きまくる
・結婚を申し込み、受け入れられたのに嫌になって逃げる
・もう一度結婚を申し込み、受け入れられたのに再び嫌になって逃げる
これらがネタではなくマジなので笑えてきます。
僕もたま〜にドタキャンをしてしまいますが、さすがに「髭剃りの切れ味が良くないから」は無いですよね笑
カフカは亡くなってから売れたので、生涯会社員として働きながら、今でいう副業的な感じで小説を書いていたんですが、会社員の仕事が嫌で嫌でたまらなかったようです。
疲れると、すぐに「死にたい」とか言い出します笑
恋愛においてもそのメンヘラぶりをいかんなく発揮します。
フェリーツェという婚約者をこれでもかと振り回しまくり、結局結婚しないという…笑
正直人としてはダメですが、気持ちは分かるというか、なんだか親しみが持てます。
現代人の非リア充っぽいですよね。
グッとくるカフカの言葉
超生きづらいメンヘラ男カフカの言葉は、ストレスの多い現代社会に生きる我々の心にグッとくるものがあります。
将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。
将来にむかってつまずくこと、これはできます。
いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。
ネガティブの極み!
明け方、ベッドの中で苦悩する。
唯一の解決は、窓から飛び下りることだと思った。
安定の自殺願望!
いつもいつも、死にたいと思いながらもまだ生きている。
それだけが愛なのだ。
これは普通に深い。
ネガティブでメンヘラだけれど、なんとか毎日を必死に生きたカフカの言葉に励まされませんか?
スポンサーリンク
結局、カフカはなぜ自殺しなかったのか?
こればかりはあくまで予想することしかできませんが、この本の作者は、カフカが「優柔不断だったから」だと結論付けています。
というのもカフカは何をするにも全然決められないんですね。
約束があっても迷いに迷って結局行かなかったり、
小説を出せると決まっても、出そうかどうか迷いまくって結局友達に決めてもらったり、
好きな人と結婚できると決まったのに、迷いまくって結局逃げたり、でももう一度プロポーズして、さらに逃げたり…笑
なので自殺においても、自殺したいのに結局できなかったと。おそらくそういうことなのではないかと。
今は何においても「決断する」ことに重きが置かれています。しかし曖昧なままにしておくことは本当に悪いことなんでしょうか?
カフカはこう言っています。
何らかの矛盾のなかでのみ、
僕は生きることができる。
もっとも、これは誰でもそうなのだろう。
人は、生きながら死んでいき、
死にながら生きていくのだから。
何だかんだ、やっぱりいいこと言いますよね。
生きづらさを感じている人は、カフカの「弱さの中にある強さ」に触れることで、少し楽になれると思います。
ちなみにカフカの代表作「変身」はKindleで無料で読めるので、ぜひ読んでみて下さい。変わった話ですが、面白いですよ!
スポンサーリンク